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オゾンホールってなに?

オゾン・ホールと言えば誰もが知っている言葉になってしまいました。
なぜ発生するのか、ちょっと勉強してみましょう。

オゾン・ホールはどうやって出来るのか
オゾンホール解説の図

洗浄、冷却などの産業活動によってフロン・ガスが地上で排出され、高度十数キロに達するまでは太陽の光が弱いため分解することなく、 雨に溶けないために拡散して上空に昇っていきます。
高度20kmあたりまでくると強い太陽光によって分解され、塩素原子が放出されます。
この塩素原子はそのままでオゾンを破壊するのですが、それでは地球上どこでもオゾン・ホールが発生してしまうことになります。
通常この塩素原子は窒素酸化物に捕らえられ、オゾンを壊さない安定な物質として漂っているのです。

ではなぜオゾン・ホールが出来るのでしょうか?
オゾンホール解説の図2

場所は冬の北極・南極に移ります。 通常、高度20kmあたりには水蒸気が少ないため雲は出来ません。
しかし、この時期、この地域は非常に低温(-80度C以下)となるため、特殊な雲(極域成層圏雲:PSCs)が発生します。
この雲粒は先ほどの「塩素原子を取り込んだ窒素酸化物」が接触すると、 窒素酸化物を雲粒の中に捕まえたまま塩素原子を別の分子(塩素分子、塩化水素)にして放り出します。
雲粒は窒素酸化物を捕らえたまま徐々に下に降りていき、あとには塩素分子と塩化水素が残されます。
この分子は先ほどの安定な物質と異なり、太陽光によって簡単に塩素原子を離してしまいます。

オゾンホール解説の図3

冬の間このようにして製造された分子は春を待ち、太陽光が戻ってくると一気に塩素原子を放出します。
この場所は窒素酸化物がほとんどなくなっているのでオゾンを破壊し続けるため、オゾン・ホールができるのです。
こういうわけで、オゾンホールは春の高緯度地方に現れるのです。
低緯度からの空気が入り込んできてそれに含まれる窒素酸化物が塩素原子を取り込むまでオゾン・ホールは続きます。

およその説明をしましたが、オゾン・ホールの出来る場所での観測が難しいため、そのメカニズムはまだ十分に解明されていません。
これはオゾン・ホールに限らず地球環境という研究分野すべてに当てはまることであり、これから新しい科学者たちがどんどん出てきて解明してくれることが待ち望まれています。

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