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当館学芸員の研究成果:アンモニア分子の広域観測でさぐる星間ガス雲の温度分布と星形成

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1():野辺山45m電波望遠鏡によって観測されたアンモニア分子の空間分布。カラーと等高線で電波強度の違いを示している。

1():分子ガスの温度分布。十字が若い大質量星の位置を示している。

 

当館の河野樹人学芸員を中心とした、鹿児島大学、ノースウェスト大学(南アフリカ)、国立天文台、名古屋大学などのメンバーからなる国際研究チームは、長野県野辺山にある45m電波望遠鏡を用いて、天の川のわし座と、たて座の境界付近にある赤外線バブルN49に対して、アンモニア分子(NH3)の広域観測を行いました(図1左)。

解析の結果、3つのアンモニアガスの塊(クランプ)を検出し、分子ガスの温度分布を得ることに成功しました。その中でも中央のクランプで温度が高いことが明らかになりました(図1右)。これは、ガス塊に埋もれた生まれたての重たい星によって、周囲の分子ガスが暖められている現場を見ていると考えられます。本研究は、2023年4月発行の日本天文学会欧文研究報告 Publications of the Astronomical Society of Japan (PASJ) に掲載されました。詳しくは以下のリリース記事をご覧ください。

 

# 国立天文台野辺山宇宙電波観測所

https://www.nro.nao.ac.jp/news/2023/0526-kohno.html

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