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天の川銀河の腕間にて巨大フィラメント状ガス雲を発見、そして星団形成の起源を解明!

当館の河野 樹人 学芸員、国立天文台野辺山宇宙電波観測所の西村 淳 特任准教授、大阪府立大学 (現 大阪公立大学) の藤田 真司 研究員を中心とする研究グループは、長野県野辺山に設置された 45m 電波望遠鏡を用いて、天の川銀河の腕間に位置する大質量星形成領域「こぎつね座OBアソシエーション」に対する大規模な分子ガス雲の観測を行いました。

 

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図1上: 観測に得られた天の川銀河腕間領域の分子ガス雲の分布


図1上: 今回の解析を行った、こぎつね座領域の巨大フィラメント状分子雲

 

観測の結果、この領域で長さ100光年にわたる巨大フィラメント状分子ガス雲の存在を初めて明らかにしました(図1)。さらに、この領域に付随する分子ガス雲の解析から、フィラメントを含むガス雲同士の衝突が、若い星団を生み出すきっかけになったと考えられます。
今後、天の川銀河全体の分子ガス雲のより詳細な解析を行うことで、腕間と渦巻き腕の分子ガス雲の性質の違いが明らかにできると期待されています。
詳しくは以下のリリース記事をご覧ください。
# 国立天文台野辺山宇宙電波観測所
https://www.nro.nao.ac.jp/news/2022/0329-kohno.html
# 大阪府立大学 (現 大阪公立大学)
https://www.osakafu-u.ac.jp/news/nws20220329/

そして、来年 2月のプラネタリウムのテーマは「電波天文学最前線」 20世紀に入って急速に発展した電波天文学、その最先端をプラネタリウムで紹介しますので、ぜひご期待ください。

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