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当館学芸員がボーリングコアで日本初の発見

当館西本昌司主任学芸員と名古屋大学吉田英一教授(当館企画調査委員)をはじめとする共同研究者らは、岐阜県瑞浪市で掘削された花崗岩のボーリングコア*中より、熱水変質岩の一種「エピサイエナイト(エピ閃長岩)」を発見し、国際学術誌(”Contribution to Mineralogy and Petrology”)で発表しました。このボーリングコアは日本原子力研究開発機構が地層科学研究を目的に掘削したもので、地下950m付近に花崗岩とは思えないほど異常に多孔質な部分が見られました。研究の結果、花崗岩が熱水で溶かされてできたエピサイエナイトだと判明。ヨーロッパなどの数億年前の古い花崗岩中からは報告されていますが、変動帯である日本からは初めての報告となるとのこと。形成時の状態をよく残しており、空隙中に小さな水晶・板状の方解石・ウジ虫状の緑泥石などの結晶ができているそうです。

 

このボーリングコアを、生命館2階「発見処」にて展示しています。

 

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論文は情報資料室で閲覧できます。

 (オンライン版→http://link.springer.com/article/10.1007/s00410-013-0960-8
 

 

*「ボーリングコア」については、理工館6階ボーリングコアステーションをご覧ください。

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