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2012年8月14日未明★金星食情報

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この頃の明け方、東の空にとても明るく目立つ星が2つ見えています。高いところにあるのが「木星」、それを追いかけるように昇ってくる、より明るく輝いているのが「金星」です。 

 

 

8/12の未明には月と木星が並びます。隠れはしませんが、とっても近くに並んで見えるのは楽しみです(隠れたらみえなくなるだけですもんね)。8/13の未明には、木星と月と金星が均等に並びます。これもきれいです。図は午前3時30分ですが、その時刻じゃなくても大丈夫です。見やすい時刻の目安とお考え下さい。そして14日の未明に本命の「金星食」がやってきます。こちらは時刻がとても重要です。

 

 

 

8月14日(火)未明(13日夜半過ぎ)には、金星が月に隠される「金星食」が起きます。8月13日の夜半を過ぎて日付が変わった、8月14日の午前2時42分から午前3時29分にかけて、月が金星の前を横切ります。この月が金星を隠す現象を「金星食」といいます。ただし「金星食」が起きている時間帯(午前2時42分から午前3時29分)は、金星は月の背後で「見えなくなっています」。そこで、見ていて面白いのは、並んで輝いている様子(すなわち上の時間帯以外)と隠れたり出てきたりする時です。つまりオススメの時間帯は午前2時42分より前と、午前3時28分以降になるのです。

  

今回は月が昇って間もない、東の低空での現象です。東北東の方角が開けた場所でご覧ください。図の「潜入」は、金星が月の背後に隠れゆくところです。このときは、月に太陽の光が当たっていて明るい側に隠れます。さらに興味深いのが「出現」です。下の拡大図のように、月の暗い側から突然金星が見えてきます。出現のほうが月の高度も(比較的)高く、見やすくなります。その日の空気の透明度にもよりますが、双眼鏡などでは、月の暗い側もうっすら見えるでしょう。

 

空が暗い状態で、条件よく金星食が見えたのは、1989年12月2日以来となります。次に比較的条件のよい金星食が起こるのは、2063年5月31日のこととなります(国立天文台)。13日に夜更かしするか、目覚ましをかけて早起きするか…。もちろんお天気にもよりますが、迷うところです。この13日の夜は、ペルセウス座流星群の極大夜の翌日。普段より流れ星が多い夜でもあります。ペルセウス座流星群については、こちらのページをご覧ください。

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