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新しい鉄道模型が寄贈されました

 

みなさんこんにちは、鉄道大好きな学芸員の藤本です。

 

令和64月に日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)より、貨物鉄道の模型が寄贈されたので紹介します。

 

寄贈されたのは、DF200ディーゼル機関車模型、EF210電気機関車模型、それとコキ106型コンテナ車模型です。鉄道模型は、理工館3階のモノづくり都市パノラマで走行し、また展示ケースに置かせていただいております。

 

寄贈いただくまでは、19873月までの国鉄時代に製造された電気機関車とコンテナ車を走行させ、ディーゼル機関車を置いていましたが、新しい車両に変更することができました。

 

DF200トリミング.jpg

DF200は、1992年から2013年まで製造されたディーゼル機関車で、北海道と関西本線の四日市−名古屋間で貨物列車を牽引しています。貨物の牽引機関車として北海道以外で見ることができるのは、関西本線だけです。モノづくり都市パノラマは、名古屋とその周辺地域がモノづくりが盛んな地域であることを示すジオラマです。そのジオラマを走行するのにピッタリな機関車と言えます。これまでの日本のディーゼル機関車のほとんどは、エンジンで作られた力を動輪へ伝えるのに液体が使われる液体式でした。自動車のオートマチック車の動力伝達に似ていると言えます。しかし、このDF200はエンジンの回転を電気に変えた後、モーターを回転させて車輪に動力として伝えています。交流モーターの技術が発達し、液体式ディーゼル機関車よりエネルギー効率がよくなったためです。交流モーターの優れたところは別の機会にふれたいと思います。また、このDF200のうちの1両は、Ai-Me(アイミー)と呼ばれて名古屋地区だけで使用されている名古屋城や野球ドームなどが描かれている特別なラッピング(塗装)が施されています。今回寄贈いただいたDF200模型には、普通塗装車とAi-Meがあります。もし、皆さんがモノづくり都市パノラマを見に来てAi-Meが走っていたらラッキーですね。

 

EF210トリミング.jpg

EF210は、1996年から製造された貨物列車を牽引するための電気機関車です。名古屋近辺では東海道本線を走行しています。少ない電力で大きな力を産み出すことができる電気機関車です。1300トンの編成の貨物列車を牽引できるように設計されました。新製当初岡山機関区に所属し、ご当地にちなみかつ省電力で強力な機関車であることから、ECO-POWER桃太郎とニックネームがつけられました。今回、寄贈をいただいた模型の側面には電気機関車の力強いイメージから桃太郎とその家来のサル、イヌ、キジが描かれています。この電気機関車は直流で電化されている路線を交流モーターを使って力強く走ることができます。このすごさは、別の機会に説明を行いたいと思います。

 

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