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春分の日

P1020732_m.jpg  今日は春分の日です。左の写真は3月の一般投影「サザンクロス」で名古屋の西の山並みに夕日が沈んでいくところです。

 実際の名古屋は残念ながら小雨模様で、春分の日の日の入りが見られなかったのが残念です。

 

 

 ところで、春分の日とはいったいどんな日なのでしょう?

 天文学的には、太陽が春分点という場所を通過した瞬間となります。その春分点とは、地球から見た時の太陽の通り道である黄道と地球の赤道の真上にあたる赤道の交点の一つ。もう一つの交点は秋分点です。2013年の春分(瞬間)は、3月20日の20時2分です。この春分(瞬間)を含む日を「春分の日」としています。これは2月1日付けで国立天文台によって発表される暦要項(リンク先は昨年発表の暦要項)で翌年の春分の日が決まります。ただし前年にならないとわからないのでは不便なので国立天文台の「何年後かの春分の日・秋分の日はわかるの?」で、2030年まで公開されています。

 

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 というわけで、クイズです。この中に正解はいくつあるでしょう?

 上の文脈から一つ目の国民の祝日は正しいですね。そこで答えは1つ、2つ、3つのどれかとなります。

  

 

 

m.032.jpg では2番目の「毎年3月20日」を見ていきましょう。結果はこちらです。

 ほぼ半々ですね。西暦の年数が黄色の年はうるう年です。地球が太陽の回りを回り、春分点に帰ってくるのは365日と6時間弱。6時間弱×4年≒24時間=1日ですので、そこで4年に一度、うるう年と入れて調整するわけですね(弱の分は100年、400年の年でさらに微調整します)。

 

 たとえば、2010年の春分の瞬間(日本時間)は、3/21 2時32分です。2011年はそこに5時間49分を足して、3/21 8時21分となります。次に2012年。まず5時間49分を足すと、3/21 14時10分となりそうですが、ここでうるう年で2月の29日が余分に足されていますからその分の24時間弱を引かねばなりません。 そこで(弱は割愛して)前日3月20日の14時14分となるのです。このあたりもっと詳しくという方は国立天文台「春分の日・秋分の日」を参照して下さい(理解していただけたと思う. って終わり方がなかなかです…)。

 

 というわけで、答えは1つか2つとなりましたね。そこで昼と夜の長さはどうでしょう?

 

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  まずは日の出、日の入りの定義から見ていきましょう。

 日の出入りを計算する際には、太陽の中心ではなく、上がちょっとでも水平線から顔を出したら日の出、全部隠れ終わったら日の入りとしています。中心で計算するよりも昼間が長くなりますね。

 

 

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 次に、先ほどの定義よりももっと大きく影響してくるのが、この浮き上がり効果です。

 地球の大気は地面(地球)に沿って丸く凸になっています。そこで凸レンズの効果で本来は黄色の線の方、すなわち水平線の下で見えないはずの太陽の像が、白い線のように見えてしまうのです。この効果は地球大気の形だけではなく上空と低空の密度差にもよります。これは気温でも変わりますので、理論値で計算します。

 

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 さてこの2つをまとめると、左の図になります。決め方で0.5個分、浮き上がりで1.2個分(四捨五入してます)。これに斜めで経路が長くなる分を計算すると4分少し。朝と夕方で約9分。夜が9分短く、昼が9分長くなるから、結果18分!
 こんなに昼と夜の長さが違うのです。

 

 

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  では、実際に日の入りと日の出の時刻を見てみましょう。昼と夜の長さが同じになる(平分)のは、この計算では16日でした。なお、この日にちや時刻は、同じ名古屋でも、どの場所、どの標高で計算するかで日の出入りの時刻は微妙に変化し、それを四捨五入することで分単位で変わりますするとこの平分の日が1日程度前後することがあります。

 さらに、太陽の直径は、1個分動くのに2分ほどかかる大きさがあります。ですので、実は2分以下は比較してもあまり意味はありません。さらに実際に見る場合には遠くの山などで一見地平線まで見ているように思えても少し高くなっている場合が多く、計算に使う理想的な地平線で見ることはなかなかできません。

 

 というようにあくまで計算の上でのことですが、春分は昼夜平分ではないのです。

 

 

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  というわけで、正解は1つ、国民の祝日でした。

 春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」という国民の祝日です。

 

  内閣府:国民の祝日

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