名古屋市科学館

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北アメリカ皆既日食

2024年4月9日(日本時間)に北アメリカ大陸で皆既日食が見られました。

皆既日食とは、地球から見て太陽と月がぴったり重なり、手前にある月が太陽をすっかり覆い隠す現象です。今回皆既となったのは、メキシコ合衆国からアメリカ合衆国、カナダを縦断する地域です。特にメキシコやアメリカ南部では、昼過ぎの高く昇った太陽が皆既を迎え、観測条件の良い日食となりました。

 

名古屋市科学館からも天文学芸員や天文指導者クラブALCのベテランメンバー数組がメキシコやアメリカ、カナダへ向かい、皆既日食の撮影に成功しました! (カナダ隊は雲で見られませんでした……)

現地から届いた日食映像です。

 

 

● 観測地 アメリカ合衆国 テキサス州ウェーコ
    北緯31°40′43″  西経97°27′52″ 標高200m
● 皆既継続時間 4分30秒(現地時間13:37.5~13:42.0)
● UTC-5  日本との時差 -14時間

 

薄雲越しですが、皆既がきれいに見られました!

 

total_eclipse_texas.jpeg

 2024年4月8日 13:41:03(CDT、アメリカ中部夏時間) OLYMPUS DIGITAL CAMERA 1/30秒 ISO 200

 

 

● 観測地 メキシコ合衆国 シナロア州マサトラン市
    北緯23度19分 西経106度29分
● 皆既継続時間 4分8秒(現地時間11:07:34〜11:11:42)
● UTC-7(サマータイムなし) 日本との時差 -16時間

 

皆既日食直後のダイヤモンドリングと、皆既中の地上の様子です。

皆既の間、あたりは星が見えるほどに暗くなります。こちらも薄雲越しでしたが、無事に見られました!

 

diamond_ring_mexico.JPG

2024年4月8日 11:11:46(MST、山岳部時間) 動画から切り出し

 

total_eclipse_mexico-2.JPG

 2024年4月8日 11:10:52(MST、山岳部時間)

 Canon EOS Kiss X3 + Tokina AT-X 107 AF DX 10-17mm f/3.5-4.5 Fisheye F5.6 1/5秒 ISO400

 


 

なかなかお目にかかれない皆既日食、一度は体験してみたいものですね! 日本国内で次に見られるのは、今から11年後の2035年です。北陸から関東にかけての地域で皆既日食、このとき名古屋では部分日食となります。
金環日食(月が太陽を覆いきれず、太陽が細いリング状にみえる)であれば少し早くて、6年後の2030年に北海道で見られます(名古屋では部分日食)。さらに先の2041年には、ここ名古屋でも金環日食となります! 2012年の感動を再び地元で味わえる貴重なチャンスです。

 

2030-2041.jpeg

 

名古屋は今、日食が見られない10年間の空白期間の最中です。

これまで・これからの日本で見られる日食一覧はこちらからどうぞ。

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