名古屋市科学館

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七夕_2014

8月上旬20時東.jpg

 七夕の「おりひめ」と「ひこぼし」が見頃です。

七夕はいつ2014_3.jpg 七夕というと7月7日。もう過ぎてしまったと思われるかもしれません。しかし奈良時代から明治5年までの長い間、現在とは違う暦(旧暦)で七夕が行われていたのです。この旧暦と現在の暦(新暦)とは、全体に約1ヶ月ずれており、さらに毎年、約11日ずれます。旧暦での7月7日が現在の暦でいつになるかを計算すると、左の表のように、ほとんどが8月になり、さらに毎年ばらばらなのです。

 新暦の7月7日は梅雨時で、なかなか晴れません。名古屋市科学館ができてからの53年で夜半前におりひめとひこぼしが見えたのは21%。旧暦ではこれが65%となります(協力:日本気象協会)。これは、5年に1回しか見えない新暦に対して、旧暦では3年に2回ですから、ずいぶん違いますね。今年の旧暦七夕は8月2日、残念ながら今年(2014)は旧暦七夕も晴れませんでした。
m.029.jpg  ただし、毎年七夕の日が違うのも面倒ですね。そこで全体が一ヶ月ずれているのだから、一ヶ月遅れ(月遅れ)にしましょうという考え方が生まれました。この月遅れ七夕は毎年8月7日となります。実はお盆が8月15日なのもこれと同じ考え方で、本来は7月15日がお盆の日付だったのです。七夕のお祭りはこの月遅れ七夕で行なわれるところが多いですね。
 というわけで、七夕は都合3回あるわけです。おりひめとひこぼしは毎晩見えていますから、この「七夕シーズン」のうちにぜひ見上げてみてください。
 なお、旧暦七夕にはかならず半月に近い月があり、月明かりでもともと天の川が見えにくい夜でした。おりひめとひこぼしが渡りやすいように思ったのでしょうか。というわけで、街中で天の川が見えなくっても、七夕は十分お楽しみいただけます。

 

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