名古屋市科学館

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土星の環がおもしろい

2016_04.jpg◎この頃(8月上旬)の夜8時頃、南の空で一番明るい星が土星です。肉眼ではやや黄色っぽく見えます。向かって右にやや赤っぽい星が見えたら、さそり座のアンタレスです。

 

 

◎今から間に合う今シーズンの土星の観望会は、9月2日の「土星と月をみる会」です。締切は8月15日まで。お急ぎください。 申込方法などはこちらから。

 

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◎望遠鏡で見る今シーズンの土星の環はとても開いて見えています。この写真は、実際に望遠鏡を覗いて見たときに近い感じに仕上げています。環全体の形を見るには、ごく小型の望遠鏡でも大丈夫。もし望遠鏡をお持ちでしたらぜひ向けてみてください。

 

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◎土星は上の図のように年々みかけの形が変わっていきます。土星の一周は約30年。みかけの形の変化を全部見ようと思うと30年かかりますが、今年2017年から2025年までの1/4でも、ほぼ一通りの形の変化を追うことができますね。その意味でこの夏の土星をお見逃しなく。

 

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◎環のみかけの形が変わって見えるのは、土星が環を傾けたまま公転しているからです。 その角度は26.7°。地球の地軸の傾きは23.4°ですから少し大きめですね。2017年は土星の北(上)側によく日が当たっていますね。これは土星にとっての北半球の夏です。同様に2009年は春分、2025年は秋分、2002年は冬至となります。

 

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◎土星は巨大な惑星です。本体だけなら木星のほうが大きいのですが、何と言っても環が大きいのです。同スケールの地球(図左下)と比べてみてください。そして図右下の灰色の小丸は月です。環の主要部分の直径は27万km。そして地球と月との平均距離は38万km。土星の環はその2/3くらいの直径があるのです。それに対して厚さは薄さと言ったほうが良いくらいで、ざっと100m以下。真横から見る位置関係に鳴った場合には、見えなくなってしまうのです。この環の(みかけの)消失現象は2025年をお楽しみに。

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