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記事掲載: 2024年07月31日
記事更新: 2024年09月04日
2024年のペルセウス座流星群も好調でした。
極大期に曇ってしまった地域もありましたが、
月のない夜空で流星が楽しめた地域が多くありました。
名古屋市科学館の屋上カメラや
東京大学木曽観測所に設置した星空ライブカメラにも、流星が映りました!
名古屋市科学館屋上のカメラで捉えた、ペルセウス座流星群の明るい流れ星。
動画の0:05あたりで、画面中央やや左(プラネタリウムドームのすぐ上)に現れます。
2024年8月12日 午前2時59分 ATOM Cam 2
東京大学木曽観測所(長野県木曽郡木曽町)に設置した名古屋市科学館星空ライブカメラが捉えた、ペルセウス座流星群の明るい流れ星。
上の動画と全く同じ流星だが、撮影地点が異なるため、木星やカペラと流星との位置関係が異なっている。
2024年8月12日 午前2時59分 NIKON D5600 Sigma 4.5mm F2.8 EX DC HSM Circular Fisheye
次に流れ星がたくさん見られるのは、12月のふたご座流星群です。
お楽しみに。
以下、過去の情報を含みます。
★彡2024年のペルセウス座流星群は好条件です。流星が多くなる時間帯には月は沈んでいて、山奥では月明かりに邪魔されずに流星群を楽しめます。ときおり飛ぶ明るい流れ星は街中の明るい空でも見られるので、おうちの近くの安全な場所でチャレンジしてみるのもいいですね。
★彡流星は上空100kmもの高いところで、地球の大気に宇宙空間から粒子が飛び込んで光る現象です。流星になる粒は彗星のかけらで、砂粒程度の小さなものです。ただし地球に飛び込んでくる時の速度は秒速何十kmにもなるので、もし直撃を受けたら大変。大気はそれを美しい流星に変えてくれます。私たちは地球大気のバリアで守られているのです。
★彡このように流星は雲よりもずっと上で光るので、曇ると見えません。天気予報を調べて、8月11、12、13日の夜のうちで星がたくさん見えそうな日に見上げてみて下さい。いずれの夜も、夜半前はかなり数が少なくなります。ペルセウス座流星群の流れ星を見るのには、日付が変わった真夜中(0時すぎ)から明け方(4時頃)までがオススメです。
★彡その時間帯に見上げると、このページ最上部の図のように、北東の空から四方八方に広がる向きに流れ星が飛びます。その中心がペルセウス座の方向にあるので、ペルセウス座流星群と呼ぶのです。ただしペルセウス座に流れ星が見られるわけではありません。ペルセウス座を気にせずに、夜空のできるだけ広い範囲を眺めるのが、流れ星をたくさん見るコツ。眩しい光の少ない、視界の開けた所でごろんと寝転んで見るのが最高です。
★彡快晴の山奥で、複数名で全天を見張って一つも見逃さなかったとすると、流星数は最も多いときで1時間あたり40個程度と予測されています。街中の空では暗い星が見えず、明るい星だけになりますね。流星も同じで、明るい流星だけが見られますので、数は数分の一となり、多くても10個程度になるでしょう。さらに後ろに飛んだ流星は見つけられませんから、ひっきりなしに次々と見えるわけではありません。10分や20分では1個も見られないかもしれないので、30分とか1時間とか、長い時間じっくり見上げてみて下さい。ただ、街中でも見える流れ星はよりすぐりの明るい流れ星です。
★彡いきなり見知らぬ場所へ夜中に出かけるより、近所で長い時間見上げるのが安心です。思わず声が出るような明るい流星が一つでも見えたら、それはもう宝物です。そういう明るい流星は街中でもちゃんと見えます。誰もがおおーっと声を上げたくなるような流星は1時間に1-2個。とにかく、その瞬間に、空を見上げていなければ、見られないのです。街中で見える数は少ないですが、見えるのは明るい流れ星ですので「数」は追わずに楽しんでみましょう。
★彡というわけで、晴れれば流星群はおうちでも楽しめます。星座や方角なんて気にしなくても OK。道具も要りません。ただ気長に寝転んで見上げているだけで、流れ星が勝手に飛んでくれるのですから、お手軽でステイホームにも適した楽しみです。ただし真夜中なので、大声で騒がないことと安全には気をつけてくださいね。
★彡流星は数mm程度の小さな粒が地球の空気に飛び込んで光る現象です。その粒を生み出すのは、彗星です。彗星の通り道には、その本体が壊れてできた、たくさんの小さな粒が、川の様に流れています。地球がその流れにさしかかると、粒が次々と地球にぶつかってきます。これが流星群です。
ペルセウス座流星群の元の彗星は、スイフト・タットル彗星です。
★彡左図のように、分類上はたくさんの流星群がありますが、そのほとんどは、1時間に数個というとても地味なものです。同じ彗星を母体とするものを「群」と呼ぶからで、群れをなして見えるという意味では無いからです。流星「群」という言葉の印象のように次々と飛んで見られるのは、夏のペルセウス座流星群と冬のふたご座流星群、そして33年おきのしし座流星群(次は2030年代)です。
★彡流星群には、流星のもとになる小さな粒が飛び込んでくる方向の星座名(例えばふたご座)がついています。しかしその星座の星が飛び込んでくるのではありません。流星は全天に飛びますから、もしその星座が見つけられなくても大丈夫です。
★彡流れ星が最も多く見える日時を極大と言いますが、これはあくまで予測で、一番多く見えた日は後日に決まるものです。さらにたとえ予測が正確に当たっても、その夜が曇ってしまえば、結果、その前や後の夜の方が流れ星がたくさん見られる訳です。日食などと違って、何時何分その時だけという現象ではありません。
ある1地点で見られる流星の数は、下記の3つの要素で決まります。
1:地球が流星群の元になる粒の流れの最も濃い部分をいつ通過するか
2:放射点の方向(○○座流星群の○○座)が、どれだけ高く空に昇っているか
3:天気や月や周囲の街明かり
1を基に、流星群の日にちが決まります。2を基に何時ごろ見たら良いかが決まります。3は月明かりがなければ空が暗く、さらに郊外や山に出かける方が暗い流れ星まで見られる可能性が高いです。雲があるとせっかく飛んだ流れ星も隠れてしまうので、雲一つない天気であるほど見られる流星の数は多くなります。
ちなみに1が日時で詳しく書いてある場合がありますが、その時刻が昼間だったりすると、当然流星は全く見えない訳です。そこで、プラネタリウムなどでは、これらを噛み砕いて、何日の何時ごろが良いですとお伝えします。また、空が暗い場所ほど観察できる流星数は増えますが、出かけるには時間やそれなりの準備が必要です。あえて、気軽に楽しめる家の近くで空を眺めるのも良いと思います。
★彡2024年のペルセウス座流星群の場合は、1は日本時間の12日午後11時ごろと予測されています。また2の条件の放射点は、いつもと同じく真夜中から明け方の時間帯に高く昇っています。3の条件はちょうど13日が上弦で、月は日付が変わる前に沈んでしまいます。ですので今年は1の直後に迎える夜半過ぎの時間帯、つまり8月12日の夜中から翌日の明け方にかけてがすべての条件が整う一番のオススメとなります。あとはお天気。この日が曇りそうなら、11日や13日の夜中から翌日の明け方も流星が普段よりたくさん見られるチャンスです。
★彡 以下は昨年以前の映像です ★彡
名古屋市科学館屋上から超高感度カメラで捉えた、ペルセウス座流星群の明るい流れ星です。画面左のほうに流れます。街中で月明かりが有っても明るい流れ星を見ることができます。
できるだけ長い時間見上げるのが、このような明るい流れ星に出会うコツです。
2019年8月12日23時42分51秒 超高感度カメラSSC-9600 + Kowa f=5mm/F1.8
★彡ペルセウス座流星群の超高感度カメラによる映像です。音はありません。流星が見えた時を編集しています。左の塔の上にカシオペア座が見えます。その下の画面中央あたりに放射点があるので、そこを中心とし、四方八方に流星が流れます。 この1分間のビデオの中に、ペルセウス座流星群の流星が3つ(1:09:22 1:21:21 1:24:12)。関係ない流星(散在流星)が2つ(1:21:36 1:23:53)、飛行機(1:24:50)が最後に下から中央へ点滅しながら通過しています。
もっとたくさん流星を見たい方は、こちらの10分バージョンをご覧ください。いずれもYouTubeのサービスを利用しています。
ペルセウス座流星群の流星 2010 08/13 3:39 EOS5D 17mmF4 開放 ISO800 30秒露出 (40mm相当にトリミング)
ペルセウス座流星群の火球(とても明るい流星) 2004 08/12 3:17 EOS kissD 15mmF2.8 ISO800 30秒露出 ★彡 ★彡