名古屋市科学館

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宵空の木星と金星

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 このごろの宵空に明るい星が二つ目立っています。南西の空の明るい星が金星、南の空の高いところに輝いているのが木星です。金星がマイナス4等級、木星がマイナス2等級とそれぞれ1等星の約100倍、約15倍という明るさですので、陽が沈んですぐ、まだ空の色が青い時間帯から見えてきます。

 

 惑星は日がたつにつれて、みかけの明るさや位置が変わっていきます。これはそれぞれの惑星も私たちがいる地球も太陽の周囲をそれぞれの周期で回っていて、互いの位置関係がどんどん変わっていくからです。

 図は5月までの木星と金星の位置です。現在の木星と金星はかなり離れていますが、3月中旬に向けてどんどん見かけの位置が近づきます。3月15日前後には角度の3度にまで近づきます。これは腕をいっぱいに伸ばした時の指二本分と、かなり近いです。

 

 

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  3月26日には木星と金星は少し離れますが、その二つの間に細い月が位置して、夕暮れ時の美しいランデブーとなります。

 もちろんこうして天体が近づくのは見かけ上のことで、実際の地球からの距離は、月が40万km、金星が1億km、木星が8.6億kmとずいぶん違います。

 こういった明るい天体は、コンパクトカメラや携帯のカメラでも写すことができます。

ただしシャッタースピードが遅くなるので、台の上に置いたり、カメラを持った腕の肘を手すりなどにつけたりして、ブレないようにしてみてください。また、空が真っ暗になる前のほうが、全体が明るいので携帯のカメラなどでも写りやすくなります。手前の景色などにも工夫してみるといいでしょう。

 次回、金星と木星が宵空で並ぶのは2015年7月です。この時はほとんど、くっついて見えるくらいになりますので、お楽しみに。

 

 

 

 

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