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金環日食の楽しく安全な観察方法

 金環日食の欠けた太陽も、見えている部分は普段の太陽と同じ明るさがあります。太陽の光はとても強烈なので、十分に光を減らして観察する必要があります。

 安全対策については、下記の資料に詳しく書かれています。ぜひお読みください。

 

国立天文台・金環日食

  「2012年5月21日 日食を安全に観察しよう」(ポスター、PDF、0.99MB)

 

2012年金環日食日本委員会

  「日食を安全に観察するために」(学校向け資料、PDF、533KB)
 
 
 
 名古屋市科学館の金環日食関係のwebページで公開している図、映像、動画(youtube)などは、教育目的や個人使用でしたら、ご自由にお使いいただけます。なお、外部リンク先や撮影者名の入っている写真は、上記の範疇ではありません。また、商用利用やマスコミの方等でのご利用の場合は、名古屋市科学館天文係までご一報ください。
 

●日食メガネ:じっと見続けてはいけません。時々ちらっと見るようにしましょう。今回の金環日食の時間は3分ほどと短いので、人数分あるのが理想です。学校等でまとめて購入する場合は教材の販売ルートで入手可能かと思います。名古屋市科学館ミュージアムショップでも扱っています。

 

●ピンホール:小さな穴に太陽の光を通して、映してみましょう。映した像がその時の太陽の形になります。これなら長時間見ても安心ですし、簡単に撮影できます。写真A,B,Cの影の中に、部分日食の欠けた太陽が映っていますね。

 

 

M_12-04IP.051.jpgピンホールの原理

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写真A:穴あきのお玉

  

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写真B:お塩の容器のフタ

 

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写真C: こしょうの容器のフタ お塩のフタに比べて、穴が小さい分、像がシャープになるが、暗くなります。いろいろためしてみましょう。

 

 

  穴の大きさによって、くっきり見える距離が変わります。また、穴の形は円形でなくても大丈夫です。たとえば、写真Dのような穴あきシートの隙間で、写真Eのようにたくさんの欠けた太陽(部分日食)を映し出すことができます。麦わら帽子やレース素材などいろいろ試してみましょう。

 

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写真D: 穴あきシートの例 これはカーショップで売っていた滑り止めシート。

 

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写真E: 穴あきシートを通して投影した太陽像。部分日食の欠けた太陽が映っていますね。(撮影:下田寿志)(当館撮影ではありません。使用には撮影者の確認及びクレジット表記が必要です)

 

 

 ●木漏れ日:自然が作り出すピンホール像が木漏れ日です。葉と葉の小さな隙間がピンホールになるのです。写真Fのような樹高の高い広葉樹の下がオススメです。事前(できれば同時間帯)に、木漏れ日の形が写真Gのようにきれいな円形になるところを探しておきましょう。当日は写真Hのようになります。

 

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写真F: 背の高い広葉樹の下には、いい木漏れ日ができています。

 

 

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 写真G: 丸いきれいな木漏れ日。中央はサイズ比較用の500円玉。

 

 

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写真H: 金環日食の時には、木漏れ日がこんなふうになります。

 

実際の金環日食の時の木漏れ日の様子はこちらの動画でご覧いただけます。
http://youtu.be/soiBE6qporo

(このムービーは全てが当館撮影ではありません。

 マスコミ等でのご使用においては、必ずお問い合せください)

 

 

 ●鏡で遠くに映す:日食の欠けた太陽を大勢で一度に見るのに適しているのが、この鏡を使った方法です。写真Iのように鏡で反射させて、遠くに映してみましょう。ピンホールの時と同じく、鏡の形は丸くなくても大丈夫です。遠くに映すほど、太陽の像は大きくなります。

 

 

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写真I: 左手前の四角い鏡で反射させて、10m程離れた壁に太陽を映しだしたところ

 

 写真Jは実際の金環日食の時に、鏡で映した実例です。高い建物の壁など、目線より上の方に映せば、大勢で見やすく、鏡を覗き込まれる可能性も少なくなります。事前(同時間帯)に、都合の良い向きの壁を探しておくと良いでしょう。

 

 

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写真J: 実際に鏡で映しだした金環日食。画面上やや右の太陽はまぶしくて形などもわからないですが、鏡に反射させて手前の岩に映した像では、金環の形がよくわかります。2010年1月15日、中国での金環日食。(撮影:細谷丈二)
(当館撮影ではありません。使用には撮影者の確認及びクレジット表記が必要です)

 


 

 

 

 

上の内容を1枚にまとめたものです。クリックすると大きくなります。

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