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記事掲載: 2011年06月16日
記事更新: 2013年07月20日
●6月16日の明け方に月食が起こりました。 ただ、残念ながら月食中の名古屋は曇って月さえ見えない状況でした。
月食の経過はGoogleのトップページで表示されています。http://www.google.co.jp/
(ドバイで撮影された実写映像を基にしているようです)
今回の月食は上の図のように、低空での現象でした。皆既中の月は影の中に入っているわけですから、普段の月と違ってとても暗いです。そこで、よほどきれいに晴れわたらないと、かすかな皆既中の月を見ることは難しかったわけです。晴れていた場合には、双眼鏡や望遠鏡を使うと皆既中の月を見られる可能性が出てきます。うす雲も霞もなく、冬みたいにきれいに晴れたらよいのですがと、確率は低いですが期待したのですが、残念でしたね。
なお16日の明け方の現象ですから、もし目覚ましをかけるとしたら、15日の夜でした。梅雨時でもありますから、3時半から4時にかけての欠けた月がもし見られたら、それだけでも十分幸運です。雲間から見えた方もあるかもしれません。そして、もし見えなくてもがっかりされずに、次回、12月10日の条件のよい皆既月食を楽しみにしましょう。
この月食のさらに詳しい情報は、 国立天文台・月食各地予報 で、それぞれの地域・日時などを指定してご覧ください。
●月食とは太陽、地球、月が一直線に並び、月が地球の影に入って、太陽の光があたらなくなる現象です。月は自分では光っていませんから、影の中に入った部分は欠けて見えます。部分的に影の中に入る場合を、部分月食。より一直線に近くて全部影の中に入る場合を、皆既月食と言います。
●月食の時の欠け際はぼんやりとしています。これは地球の影がおちているからです。地球には大気があるので、影もその影響で周囲がぼんやりしているのです。それに対して普段の満ち欠けによる欠け際はくっきりとしています。これは月に大気がないため、日向と日陰の線がくっきりとしているからです。
●日本で見られる(見られた)月食一覧(1993〜2013)
年月日 欠け始 皆既始 皆既終 欠け終 食分 名古屋の天気
1993.06.04 20:11 21:12 22:49 23:50 1.57 晴時々曇
1993.11.29 月出前 月出前 月出前 17:12 1.09 曇
1995.04.15 20:41 ----- ----- 21:56 0.12 雲越し
1997.09.17 02:08 03:15 04:18 05:25 1.20 曇で×
1999.07.28 19:22 ----- ----- 21:46 0.40 曇&雨
2000.07.16 20:57 22:02 23:49 0:54(7/17) 1.77 快晴!
2001.01.10 03:42 04:50 05:52 06:59 1.19 雲越し
2001.07.05 22:35 ----- ----- 01:15(7/6) 0.50 雲越し、雨混じり
2004.05.05 03:48 04:52 月没後 月没後 1.31 曇りで×
2005.10.17 20:34 ----- ----- 21:32 0.07 雨で×
2006.09.08 03:05 ----- ----- 04:38 0.19 雲越し
2007.08.28 月出前 18:52 20:23 21:24 1.48 雲越し
2008.08.17 04:36 ----- ----- 月没後 0.81 曇りで×
2010.01.01 03:52 ----- ----- 04:54 0.08 小雪で×
2010.06.26 19:16 ----- ----- 22:00 0.54 雨で×
2010.12.21 月出前 月出前 17:54 19:02 1.26 曇&雨で×
2011.06.16 03:23 04:22 月没後 月没後 1.71 曇りで×
2011.12.10 21:45 23:06 23:58 1:18(12/11)1.11 次回の皆既月食
日本から月食の全経過を見られる、条件の良い皆既月食です。
名古屋市科学館では、11月のプラネタリウム「地球の影と月の影」でこの月食を事前に取り上げます。晴れると良いですね。
2012.06.04 18:59 ----- ----- 21:07 0.38
2013.04.26 04:52 ----- ----- 月没後 0.02