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記事掲載: 2025年12月03日
記事更新: 2025年12月07日
★彡 2025年 12月中旬午後10時頃の星空です★彡
★彡 寒い冬、街中でも星がきれいに見える時期になりました。冬の夜空を飾るふたご座流星群は、今年は12月13日(土)夜と14日(日)夜の2夜がオススメです。21時ごろから空が明るくなってくる翌朝6時ごろまで、ほぼ一晩中流星が見られます。しかも今回は12月12日に下弦を迎えた後なので、月は半月よりも細い上に、日付が変わってからしか昇りません。ゆっくり時間を取りやすい土日のあまり遅くない時間帯に、月明かりのない条件で流れ星が楽しめる当たり年です。
地球全体としての流星数のピーク(極大)を迎えるのは、14日17時ごろ(日本時間)です。天気が良くて都合も良ければ、14日夜を狙ってみてください。極大のタイミングをやや過ぎるものの、深夜になってふたご座が高く昇るほど、みかけの流星数は増えてきます。これらを総合すると、14日23時から15日午前2時ごろがもっとも条件が良くなります。
流星は雲よりもずっと上の現象ですから、晴れないと見えません。もし13日夜、14日夜の天気予報が思わしくなかったら、12日や15日の夜も数は少なくなりますが、普段よりは多くの流星が見られます。日本気象協会の星空指数はこちらです。
★彡よく晴れていれば、12月14日の23時〜15日午前2時ごろには市街地でも1時間に5個程度の流星が見られそうです。これは平均すれば10分間に1個くらいの頻度ですが、実際はランダムなタイミングで流れます。また、自分が見ているのと反対の方角で流れるかもしれません。ですので、できるだけ広い範囲を、楽な姿勢で、気長に見るのがたくさんの流星と出会うコツです。
6等星まで見えるような山間部では1時間に全天くまなく数えて40個ほど、一番多い時間帯には50個以上の流れ星が見られる可能性もありますが、冬期の山奥は道路が凍っていたりして危険が伴います。遠出するよりも、とにかく長い時間見ることが、すばらしい流星に出会える一番の近道です。近所や自宅の敷地でのんびり楽しむのもいいですね。街中で見えるのは都会の明るい空にも負けない明るい流れ星ですので、選りすぐりだけを堪能できます。
★彡 ふたご座流星群の流星は数の増減はありますが基本、一晩中見られます。宵空では東の空を中心に、夜中には真上を中心に四方八方に広がる向きに飛びます。向きは冒頭の図のように、ふたご座から広がる向きですが、現れるのは全天のどこかです。東だけではなく、いろいろな方向を見てみましょう。基本的にはまぶしいものが近くにない暗い場所が良いです。安全面と健康面(じっとしていると寒いです)には、くれぐれもお気をつけください。研究観測的な予報として今年は○日△時ごろが極大という数字も出ていますが、そのタイミングにだけ急激に数が増えるというわけではありません。それよりも空の雲の量のほうがずっと大きく影響します。ご都合の良い時間帯、晴れてたら、最低でも30分、できるだけ長い時間、広い範囲を見上げて流れ星を待つというのが王道です。
★彡流星は100kmもの上空での現象です。宇宙空間から秒速数10kmもの猛スピードで飛び込んできた粒は、100kmあたりで急に濃くなる大気との衝突で、2700°Cもの高温になり、周りの空気もろとも光を放ち、蒸発して消えるのです。 ★彡このかけらがもしそのままの速度で落ちてきたら、痛いどころではありません。地球の空気はそのかけらを蒸発させて私たちを守ってくれます。さらにきれいな流れ星にして見せてくれるのですから、とてもありがたいことですね。大気の外にいる宇宙ステーションや人工衛星、未来の月面基地などでは、流星は怖い存在なのです。 |
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★彡流星は数mm程度の小さな粒が地球の空気に飛び込んで光る現象です。その粒を生み出すのは、すい星です。すい星の通り道には、その本体が壊れてできた、たくさんの小さな粒が、川の様に流れています。地球がその流れにさしかかると、粒が次々と地球にぶつかってきます。これが流星群です。 ふたご座流星群の場合は、その元のすい星は、太陽の周囲を何周もするうちに、すい星らしい尾を引いたりする、揮発性成分が無くなってしまい、小惑星ファエトンとして発見されました。ただし、過去に放出された粒は今も軌道に残っていて、流星群となっています。 |
★彡左図のように、分類上はたくさんの流星群がありますが、そのほとんどは、1時間に数個というとても地味なものです。同じ彗星を母体とするものを「群」と呼ぶからで、群れをなして見えるという意味では無いからです。流星「群」という言葉の印象のように、次々と飛んで見られるのは、夏のペルセウス座流星群と冬のふたご座流星群、そして33年おきのしし座流星群(次は2030年代)です。 |
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★彡流星群には、流星のもとになる小さな粒が飛び込んでくる方向の星座名(例えばふたご座)がついています。しかしその星座の星が飛び込んでくるのではありません。流星は全天に飛びますから、もしその星座が見つけられなくても大丈夫です。 |
★彡 名古屋市科学館屋上で北の空に向けて設置しているカメラに明るい流星が写りました。
街中の空でも、明るい流れ星ならちゃんと見えます。
ふたご座は画面の外の左上方向にあって、そこから放射状の向きに流れていることがわかります。
2023年 12月14日 午前3時16分(ATOM Cam 2)
★彡2019年12月13日夜の流星です。街中で月明かりの下でも明るい流星はこのように見られます!
2019年12月13日23時1分 名古屋市科学館屋上にて(超高感度カメラSSC−9600 + Kowa f=5mm/F1.8)
2017年 12月14日0時27分(超高感度カメラSSC−9600 + Kowa f=5mm/F1.8)
★彡名古屋市科学館屋上から超高感度カメラで捉えたふたご座流星群の明るい流れ星です。2日分で全部で7つです。このように、明るい流れ星は街中でも見えます。できるだけ長い時間見上げるのが、このような明るい流星に出会うコツです。
2018年 12月13日,14日(超高感度カメラSSC−9600 + Kowa f=5mm/F1.8)