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記事掲載: 2018年12月15日
記事更新: 2025年03月17日
★彡 2018年 の ふたご座流星群 は活発でした ★彡
2018年のふたご座流星群は、夜半前に月が沈むので好条件なのに加えて、例年に比べてもたくさん流星が見られました。
名古屋地域は北西からの流れ雲で晴れ間はさほど多くありませんでしたが、
14日夜半前には街中でも10個以上見えていたと思われます。
国立天文台の「ふたご座流星群を眺めて、みんなで報告しよう」はこちらです。
見た方はぜひ報告を!
15 日以降はぐんぐん数が減ります。15日は街中で1時間に5個程度と思われます。すると10分から15分に一個ですのでとてもまばらです。もしご覧になるなら見るコツはこのページの下の方と同じですが、もし一個でも見えたらラッキーぐらいにお考えください。
16日以降は、来年のふたご座流星群を待ちましょう。
名古屋市科学館屋上から超高感度カメラで捉えたふたご座流星群の明るい流れ星です。2日分で全部で7つです。このように、明るい流れ星は街中でも見えます。できるだけ長い時間見上げるのが、このような明るい流星に出会うコツです。
2018年 12月13日,14日(超高感度カメラSSC−9600 + Kowa f=5mm/F1.8)
★彡 2018年 12月中旬午後10時頃の星空です★彡
2018年のふたご座流星群は、夜半前に月が沈むので好条件でした。
以下は過去の情報を含みます。
★彡 寒い冬、街中でも星がきれいに見える時期になりました。冬の夜空を飾るふたご座流星群は、12月13、14日の夜がオススメ。ほぼ一晩中、普段より多く流れ星が見られます。今年は13日の夜が21時 54分、14日の夜は22時49分に月が沈みます。つまり流星群を見るのに条件が良くなってくる夜中に月が沈んでいるわけですから最良の観望条件です。流星はいずれにしろ晴れないと見えませんので、13,14日の夜の天気予報が思わしくなかったら、その前の12日も数は少々減りますが、流星が見られます。日本気象協会の星空指数はこちらです。
★彡当日、良く晴れたとして、12月13,14日の夜中には市街地でも1時間に10個程見られるでしょう。10個とすると6分に1個の割合ですね。さらにそれが自分がみている反対の方角かもしれません。そこで、できるだけ広い範囲を、楽な姿勢で、気長に見るのがコツです。 とにかく長い時間見ることが、すばらしい流星に出会える一番の近道です。六等星まで見えるような山間部では1時間に70個程度見られる可能性もありますが(天文年鑑2018年版による)、冬期の山奥は道路が凍っていたりして危険が伴います。よく状況のわかっている近所でごらんになるのも悪くありません。
★彡 ふたご座流星群の流星は、宵空では東の空を中心に、夜中には真上を中心に四方八方に広がる向きに飛びます。向きは冒頭の図のように、ふたご座から広がる向きですが、現れるのは全天のどこかです。東だけではなく、いろいろな方向を見てみましょう。
★彡 明るい流れ星をたくさん見るコツは、楽な姿勢で、長い時間見上げることです。望遠鏡は要りません。視野が狭くなって流星が見えなくなります。できるだけ視界が開けていて、まぶしいものが近くにない暗い場所が良いです。安全面と健康面(じっとしていると寒いです)には、くれぐれもお気をつけください。
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★彡流星は100kmもの上空での現象です。宇宙空間から秒速数10kmもの猛スピードで飛び込んできた粒は、100kmあたりで急に濃くなる大気との衝突で、2700°Cもの高温になり、周りの空気もろとも光を放ち、蒸発して消えるのです。
★彡このかけらがもしそのままの速度で落ちてきたら、痛いどころではありません。地球の空気はそのかけらを蒸発させて私たちを守ってくれます。さらにきれいな流れ星にして見せてくれるのですから、とてもありがたいことですね。大気の外にいる宇宙ステーションや人工衛星、未来の月面基地などでは、流星は怖い存在なのです。 |
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★彡流星は数mm程度の小さな粒が地球の空気に飛び込んで光る現象です。その粒を生み出すのは、すい星です。すい星の通り道には、その本体が壊れてできた、たくさんの小さな粒が、川の様に流れています。地球がその流れにさしかかると、粒が次々と地球にぶつかってきます。これが流星群です。 ふたご座流星群の場合は、その元のすい星は、太陽の周囲を何周もするうちに、すい星らしい尾を引いたりする、揮発性成分が無くなってしまい、小惑星ファエトンとして発見されました。ただし、過去に放出された粒は今も軌道に残っていて、流星群となっています。 |
★彡左図のように、分類上はたくさんの流星群がありますが、そのほとんどは、1時間に数個というとても地味なものです。同じ彗星を母体とするものを「群」と呼ぶからで、群れをなして見えるという意味では無いからです。流星「群」という言葉の印象のように、次々と飛んで見られるのは、夏のペルセウス座流星群と冬のふたご座流星群、そして33年おきのしし座流星群(次は2030年代)です。 |
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★彡流星群には、流星のもとになる小さな粒が飛び込んでくる方向の星座名(例えばふたご座)がついています。しかしその星座の星が飛び込んでくるのではありません。流星は全天に飛びますから、もしその星座が見つけられなくても大丈夫です。 |
2017年 12月14日0時27分(超高感度カメラSSC−9600 + Kowa f=5mm/F1.8)