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記事掲載: 2017年12月05日
記事更新: 2025年03月17日
2017年 12月14日0時27分(超高感度カメラSSC−9600 + Kowa f=5mm/F1.8)
★彡 2017年 12月中旬午後10時頃の星空です★彡
2017年のふたご座流星群は、月あかりもなく好条件です。
流星を待ちながら、冬の星座をお楽しみください。
国立天文台の「ふたご座流星群を眺めて、みんなで報告しよう」はこちらです。
★彡 寒い冬、街中でも星がきれいに見える時期になりました。冬の夜空を飾るふたご座流星群は、12月13、14日の夜がオススメ。ほぼ一晩中、普段より多く流れ星が見られます。今年は18日が新月で月明かりの影響がなく最高の観望条件です。流星はいずれにしろ晴れないと見えませんので、13,14日の夜の天気予報が思わしくなかったら、その前の12日も数は少々ヘリますが、流星が見られます。日本気象協会の星空指数はこちらです。
★彡当日、良く晴れたとして、12月13,14日の夜中には市街地でも1時間に5個から10個程見られるでしょう。10個とすると6分に1個の割合ですね。さらにそれが自分がみている反対の方角かもしれません。そこで、できるだけ広い範囲を、楽な姿勢で、気長に見るのがコツです。 とにかく長い時間見ることが、すばらしい流星に出会える一番の近道です。六等星まで見えるような山間部では1時間に40-50個見られる可能性もありますが、冬期の山奥は道路が凍っていたりして危険が伴います。よく状況のわかっている近所でごらんになるのも悪くありません。
★彡 ふたご座流星群の流星は、宵空では東の空を中心に、夜中には真上を中心に四方八方に広がる向きに飛びます。向きは冒頭の図のように、ふたご座から広がる向きですが、現れるのは全天のどこかです。東だけではなく、いろいろな方向を見てみましょう。
★彡 明るい流れ星をたくさん見るコツは、楽な姿勢で、長い時間見上げることです。望遠鏡は要りません。視野が狭くなって流星が見えなくなります。できるだけ視界が開けていて、まぶしいものが近くにない暗い場所が良いです。安全面と健康面(じっとしていると寒いです)には、くれぐれもお気をつけください。
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★彡流星は100kmもの上空での現象です。宇宙空間から秒速数10kmもの猛スピードで飛び込んできた粒は、100kmあたりで急に濃くなる大気との衝突で、2700°Cもの高温になり、周りの空気もろとも光を放ち、蒸発して消えるのです。 ★彡このかけらがもしそのままの速度で落ちてきたら、痛いどころではありません。地球の空気はそのかけらを蒸発させて私たちを守ってくれます。さらにきれいな流れ星にして見せてくれるのですから、とてもありがたいことですね。大気の外にいる宇宙ステーションや人工衛星、未来の月面基地などでは、流星は怖い存在なのです |
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★彡流星は数mm程度の小さな粒が地球の空気に飛び込んで光る現象です。その粒を生み出すのは、すい星です。すい星の通り道には、その本体が壊れてできた、たくさんの小さな粒が、川の様に流れています。地球がその流れにさしかかると、粒が次々と地球にぶつかってきます。これが流星群です。 ふたご座流星群の場合は、その元のすい星は、太陽の周囲を何周もするうちに、すい星らしい尾を引いたりする、揮発性成分が無くなってしまい、小惑星ファエトンとして発見されました。ただし、過去に放出された粒は今も軌道に残っていて、流星群となっています。 |
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★彡左図のように、分類上はたくさんの流星群がありますが、そのほとんどは、1時間に数個というとても地味なものです。同じ彗星を母体とするものを「群」と呼ぶからで、群れをなして見えるという意味では無いからです。流星「群」という言葉の印象のように、次々と飛んで見られるのは、夏のペルセウス座流星群と冬のふたご座流星群、そして33年おきのしし座流星群(次は2030年代)です。 |
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★彡流星群には、流星のもとになる小さな粒が飛び込んでくる方向の星座名(例えばふたご座)がついています。しかしその星座の星が飛び込んでくるのではありません。流星は全天に飛びますから、もしその星座が見つけられなくても大丈夫です。 |