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熱伝導・電気伝導

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展示作品の狙い

 展示「電気伝導」は、いろいろな材料の電気の伝わり方をくらべる展示です。それぞれの材料にテスト棒をあてると、電気抵抗の数値と音色で、どんな材料が電気を通しやすいか通しにくいかがわかります。(数値が小さな材料ほど、電気を通しやすいことを意味します。)
 展示「熱伝導」は、いろいろな材料の熱の伝わり方をくらべる展示です。手で暖めた材料の熱の伝わり方をサーモカメラの映像で見て、くらべてみましょう。

知識プラスワン

【電気伝導】
 金属は電気を通しやすく、セラミックスやプラスチックなどは一般に電気を通しにくい材料です(*注)。金属が電気を通しやすいのは、金属の中を自由に動き回ることができる自由電子が、金属原子の数と同じくらいあるからです。金属に電圧をかけると、自由電子(電気的にマイナス)は金属イオンのすきまを縫うようにしてプラス極のある方向へ動いていきます。
 金属の中でも最も電気を通すのは 「銀」です。しかし銀は高価なので、電気コードや電線には2番目によく電気を通す「銅」が使われています。また高い鉄塔に電線を架けわたして高圧の電力を送る架空送電線の場合は、「アルミニウム」も使われています。アルミニウムの電気伝導度は銅にくらべて小さいですが、鉄塔から鉄塔までの長距離を架けわたすには軽い方がよいからです。(アルミニウムの密度は銅の約3分の1です。)
 金属の中では、ニクロム(おもにニッケルとクロムの合金)の線は、電気を通しにくい(電気抵抗が大きな)材料です。抵抗が大きな材料に電気を流すと熱を発生します。それで電気ストーブやトースターなどに、ニクロム線が使われるというわけです。
 このように用途や値段などに応じた適材適所の材料が使われています。
(*注 近年では半導体の性質をもつファインセラミックスや電気を通すプラスチックも作られています。)
 
【熱伝導】
 製品に用いる材料の選択において、熱の伝わりやすさというのは重要な項目の一つです。断熱材のように保温を目的にするときは熱を伝えにくい機能が重要視されますし、放熱板のように熱を伝えやすい材料を用いて素早く熱を逃がす機能が重要視されるものもあります。
 熱の伝わり方には、伝導・対流・放射という3つの方法がありますが、ここでは固体の熱の伝わり方である伝導について述べます。
 物の一部を暖めると、その部分の分子(原子)が激しく運動します。そして隣の分子(原子)に衝突してそれを激しく運動させます。こうして隣の分子(原子)へ、さらに隣の分子(原子)へと、次々に運動が伝わっていきます。このように分子や原子の熱運動がまわりに伝わっていく現象が伝導です。金属ではさらに金属の中の自由電子が離れた位置にもすばやく熱を伝えます。しかもこの自由電子による伝導の方が数十倍以上も大きいのです。
そのため金属は熱が伝わりやすい材料となります。そして金属の中では、電気を通しやすいものほど、熱も伝わりやすくなります。

 


【 参考資料 】

参考資料
理科年表 金属の電気抵抗の項・熱伝導率の項(2009)(丸善)
理科力をきたえるQ&A (2009) 佐藤勝昭(ソフトバンククリエイティブ)
NGKサイエンスサイト http://www.ngk.co.jp/site/no110/exam_b.htm
文 学芸員 石田 恵子

 

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