名古屋市科学館

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展示ガイド

だまし絵サーカス

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展示作品の狙い

 1つの絵なのに2つの絵が隠れていたり、現実にはありえない立体が描かれていたりする「だまし絵」を楽しんでもらいます。

知識プラスワン

【ピエロかな? おじいさんかな?】
 円盤を回転させると、ピエロの顔に見えたり、おじいさんの顔に見えたりします。このように上下をひっくり返すと違った顔に見えるものを「さかさ絵」と呼びます。昔から人気があり、さまざまなものがつくられています。みなさんも1つや2つ思い出すものがありますよね。
 顔の写真をさかさまにして見ると、誰の顔であるのか、どんな表情をしているのかが分かりにくくなります。これを「顔の倒立効果」といいます。それを利用して作られているのがさかさ絵です
 顔の倒立効果を利用した大変おもしろい錯視があります。サッチャー錯視と呼ばれるもので、さかさまの写真を見た時はそれほど変な感じはしませんが、上下を戻すとあまりにも不自然な顔に驚かされます。 
 
【クジラかな? ゾウかな?】
 サーカスのテントの中にいる動物は何に見えるでしょうか。ある人はクジラ、ある人はゾウに見えます。1つの絵が見方によって違う2つのものに見えるものを多義図形といいます。アヒルにもウサギにも見える絵や、若い女性の斜め後ろ姿と老婆の横顔が見える絵は有名ですね。ルビンの壺と呼ばれる、向き合った2人の横顔と壺に見える絵も多義図形になりますが、図と地(白と黒)が反転することでそのように見方が変化する点で展示の絵とは種類が異なります。

【逃げ出した5匹の動物】
 サーカスの団員の絵の中に5匹の動物が隠れています。人や風船の輪郭で動物の絵が書かれていますね。この絵は比較的簡単に動物を探すことができますが、アーティストが描いたものには、とても難しいものもあります。そんな絵に出会ったら挑戦するのも楽しいですね。

【のぼりつづけるライオンたち】
 2つのフロアをつなぐ別々の階段をライオンとトラが登っています。どちらのフロアが上の階でどちらが下の階でしょうか? ライオンを見ると左が上の階で、トラを見ると右が上の階です。よく見れば見るほど、どちらが上でどちらが下なのかが分かりません。
 このような絵は不可能図形または不可能立体と呼ばれます。なにが不可能かというと、現実の物として作ることが不可能ということです。不可能図形はいろいろなものがあり、私たちの目を楽しませてくれます。ペンローズの三角形という有名な不可能図形がありますが、これは1934年にスウェーデンの芸術家オスカー・ロイテルスバルトが最初に考えました。
 展示の階段の絵は無限階段と呼ばれるもので、オランダの版画家エッシャーの作品「上昇と下降」が有名です。立命館大学の北岡明佳氏は最小の無限階段は3段で表現できることを示しています。
 現実には不可能な図形ですが、ある一方向から見たときだけ不可能図形が成立するオブジェが作られていて、人々を楽しませています。

【ライオンに食べられる!】
 ライオンの口のところに頭を置いて写真を撮ると、ライオンに食べられそうになっている写真が撮れます。トリックアートと呼ばれ、いろいろな所でそのような絵や写真を見かけますね。表情やポーズを作ると、より面白い写真が撮れますよ。

 


【 参考資料 】

錯視入門(2010)北岡明佳(朝倉書店)だまし絵のトリック(2010)杉原厚吉(化学同人)

著者:学芸員 山田吉孝

 

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