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展示ガイド

かいてんぐるま・ながれあそび・みずでっぽう

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展示作品の狙い

地表の水は蒸発して水蒸気となり、上昇し上空で雲をつくります。雲はやがて雨(水)となって地上にもどり、海に注ぎます。水は地球上で循環しているのです。「水のひろば」はこの大きな水の循環と水の性質について、さまざまな実験を通して知識を深めていただくためのものです。
ここでは「うみのステージ」の3つの展示を解説します。

知識プラスワン

<かいてんぐるま>
 大きな「水のひろば」の正面に展示品「かいてんぐるま」が取りつけられています。入って回転させてみましょう。ゆっくりと大きな車が回転していきます。その回転に合わせて、アルキメデスポンプが動きだし、水をくみ上げてたくさんのしかけを動かすことができます。
 足踏み式の回転車は、古く13世紀のフランスの古文書に出てきます。回転車の中に人が入って足踏みで回転させると、重い物資を上の方に持ち上げることができる機械として記録されています。いわばクレーンの動力になっているのでした。
<ながれあそび>
 水の流れの中に、さまざまなしかけを置くことで、水の流れの変化を探検してみようというのがこの展示の目的です。
 ついつい、複雑な流れを期待するものです。しかし、実は、自然界でも同じこと。
河川を流れる水が、洪水のときにあふれ、氾濫する範囲にある平野部分のことを氾濫原(はんらんげん)と呼びますが、その氾濫原をつきぬけて蛇行、すなわち曲がりくねって進む河川は、わずかな地形の変化で、多くのカーブをつくります。カーブの外側は流れが急で浸食をうけます。反対に、内側では流れがゆるやかで、上流から運ばれた土砂が堆積されていきます。その結果、カーブは徐々に大きなものとなっていきます(図1)。長い年月をかけてより複雑な河川にかわっていくのです。
<みずでっぽう>
 水鉄砲でまとをねらって当ててみましょう。近くのまとはねらったとおり命中するはずですが、遠くのまとに当てるためには、ねらったところよりも上に向けて発射しなければなりません。
 球を投げるとき、上に45°向けて投げると最も遠くに飛ばすことができます。重力の作用で下向きの落下運動が合成されるからです。水鉄砲も同様に、発射後の水に重力による下向きの力が加わりますから、目標よりもやや上をめがけてトリガーをひかなければなりません(図2)。

 


【 参考資料 】

参考資料
技術の百年史 (2001)アーノルド・パーマー(新評論)
文 学芸員 馬渕浩一

 

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