名古屋市科学館

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ミクロの文字を書いてみよう

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展示作品の狙い

 スイッチを押して、用紙を顕微鏡の下に置いてみましょう。用紙にとても小さな字で書かれた問題が画面に拡大されて見えます。
 肉眼では読み書きできないくらい小さな字を顕微鏡で拡大すると読むだけでなく書くことができる体験ができる展示品です。
拡大して表示することで、細かな操作を確認しながら行うことができるようになることを実感できます。

知識プラスワン

 私たちはとても短い時間で自分の考えを文字にして表すことができます。しかしこのとき、からだのいろいろなところがうまくはたらくことが必要です。
 問題を見て理解したり答えを思い出したりするだけでなく、思い通りに線(文字)をかくために、ペンを持つときに使う指の力の入れ方なども調節し、また線がどこまで引かれたか次々に確認しながら、それに合わせて次の動作も続けていかなければなりません。
 何気なく簡単に行っている字を書く動作だけでも、両目をふさいでみたり、利き手と反対側の手を使ってみたりすると、とてもむずかしくなりますね。実は簡単なことではなかったのです。みなさんのからだは、とてもよくできていて、すばらしいはたらきをしているのです。
 これらのはたらきをうまく行うために、それぞれに対応する脳のいろいろなところも次々とはたらいています。

【緊張するときのからだの変化は? 】
制限時間内に問題の答えを書こうとして、少し緊張しませんでしたか?
科学館での体験は楽しくてあまり緊張せずにできたかもしれませんが、大事な試験を受けるときなど、緊張を感じたことのある人も多いでしょう。
緊張すると、私たちの目の「瞳孔」がひらいて大きくなり、消化管での消化のはたらきは低下します。
 心臓の動きが早くなり血管が収縮して血圧も高くなり、汗が出ます。これらの変化は自律神経系のうち交感神経と、からだの各所にある内分泌腺から血液中に出る物質「ホルモン」の作用によります。
 食後に休憩しているときなど、リラックスするときは緊張しているときに出ていたホルモンの量が減ったり、別のホルモンが分泌されたりします。自律神経系のうち副交感神経もはたらき、からだのようすは大きく違ってきます。

 


【 参考資料 】

文:学芸員 堀内智子

<参考資料>
Newton別冊 人体図 (2015年) ニュートンプレス
解剖生理を面白く学ぶ (2008年) 増田敦子(医学芸術社)
理科の世界2 (2015年) 有馬朗人ほか (大日本図書)
たんけん!人のからだ 1 手や足はなぜ自由に動く (1999年) 坂井建雄 (岩波書店)

 

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