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鼻と嗅覚

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展示作品の狙い

この展示品は撤去されました。現在はご覧いただけません。
 においを感じる感覚器である鼻のしくみを大きなパネルにしています。

知識プラスワン

【鼻の役割】
 ヒトの鼻の穴は常に開いていて、口を閉じても呼吸することができます。吸い込まれて鼻の中を通った空気は暖かく湿ったものになり、ほこりが少なくなってのどから肺へ入っていきます。
 鼻の穴の入り口はあまり大きくありませんが、内部には大きな空間「鼻腔(びくう)」がひろがっています。鼻腔にはほお側に鼻甲介(びこうかい)という3つの粘膜のひだがあります。
 鼻腔や鼻の骨の中の空間の形や大きさは個人差があり、声の個人差を生み出しています。
 また最近、鼻の粘膜から吸収させる薬「点鼻薬」が、鼻の病気の治療以外にも使われるようになってきています。
【においを感じるまで】
 においとは、空気中の化学物質に対する感覚です。鼻の中にやってきたにおい物質は、鼻腔の上にある嗅細胞の感覚毛を刺激し、その興奮は嗅細胞から出た長い突起を伝わって骨を通り抜け、脳の一部である嗅球へ伝えられます。
 多くの感覚器では刺激をうける細胞とそれを伝える細胞が別々なのに対し、嗅細胞は自分で長い突起を出している点は特徴的です。
 また、においの情報が伝わっていく経路は、脳の扁桃核(へんとうかく)という部分を通ります。ここは感情と大変密接な関連のあるところで、においによって感情が変化することと関係があるといわれています。

 


【 参考資料 】

参考資料
大自然のふしぎ 人体の図詳図鑑(1994年)(学習研究社)
解剖学アトラス(1984年)越智淳三(文光堂)
生物学辞典第3版(1983年)(岩波書店)
驚異の小宇宙・人体 II 脳と心 2 脳が世界をつくる(1993年)、別巻 ビジュアル 脳と心のデータブック(1994年)NHK取材班(日本放送協会)
人体のしくみ(1994年)坂井建雄(日本実業出版社)
imidas1991別冊 人体アトラス(集英社)
すばらしい人間のからだ 11 私たちは感覚器です(1988年)ズイッリ(リブリオ出版)
ドクター・トミーのからだの本(8)耳鼻口のどのはたらき、(10)のうと心のひみつ(1994年)須田都三男(小峰書店)
「特集 においの科学」子供の科学1997年2月号
クスリのしくみ事典(1997年)野口實・岡島重孝(日本実業出版社)
文 学芸員 堀内智子

 

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