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【ホメオスタシス】自律神経と内分泌系

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展示作品の狙い

 私たちが寝ているあいだや、思いがけない状況にあったとき、何か考えて反応する時間はありません。ひとりでにからだの中や外の変化に対してからだの状態をあわせてくれるのが自律神経系と内分泌系です。この2つは互いにはたらきかけあって、私たちのからだを快適な状態に保ってくれ、そのしくみをつかさどる中枢は間脳の視床下部にあります。
 この展示品では、自律神経系と内分泌系のはたらきをビデオで紹介しています。また、天井近くの赤と青のネオンで自律神経系を、身長25mの巨大人体の頭に近いところに脳下垂体、腎臓の上には副腎という内分泌系を表すボールを配置してあります。自律神経系で調節される器官がネオンの行き先にあります。たどってみてください。なお、黄色のネオンはからだの中や外の変化を伝える感覚神経です。


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知識プラスワン

【ホメオスタシス】
 日本語では「恒常性の維持」といい、「いつも同じような状態を保つしくみ」です。
【交感神経と副交感神経】
 自律神経系のはたらきは、私たち自身の意志で変えることができません。自律神経系は、そのはたらきと位置や性質の特徴によって交感・副交感の2つの神経系に大きく分けられます。両者は多くの場合同じ臓器に分布し、逆のはたらき(簡単にいうと交感神経系はからだのはたらきを活発にし、副交感神経系は、からだをリラックスさせる)をしています。また、それぞれ臓器にはノルアドレナリン(一部アセチルコリン)とアセチルコリンという物質(神経伝達物質)を放出して命令を出しています。
【内分泌系】
 内分泌系とは、内分泌(血管の中に物質を分泌し、目的のところまで血液が物質を運んでいく)を行うしくみのことで、分泌される物質は「ホルモン」とよばれます。ホルモンはとてもわずかな量でも私たちのからだに大きな影響を与えます。
 ホルモンの種類は非常にたくさんありますが、どれも分泌の促進(すすむこと)と抑制(おさえること)が他のホルモンや自律神経系、そして自分自身によって見事にコントロールされるフィードバックというしくみがあります。ホルモンの種類やはたらきについては多くの参考資料や教科書がありますので自分で調べてみてください。


【 参考資料 】

参考資料
大自然のふしぎ 人体の図詳図鑑(1994年)(学習研究社)
驚異の小宇宙・人体 II 脳と心 2 脳が世界をつくる(1993年)、別巻 ビジュアル 脳と心のデータブック(1994年)NHK取材班(日本放送協会)
からだがわかる本(1993年)福生吉裕(法研)
ドクター・トミーのからだの本(10)のうと心のひみつ(1994年)須田都三男(小峰書店)
女の子のからだとこころの本(1)美しいからだをつくる(1994年)大島清(偕成社)
解剖学アトラス(1984年)越智淳三(文光堂)
生物学辞典第3版(1983年)(岩波書店)
imidas1991別冊 人体アトラス(集英社)
すばらしい人間のからだ 10 私は神経組織です、12 私たちは内分泌腺です(1988年)ズイッリ(リブリオ出版)
文 学芸員 堀内智子

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