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展示ガイド

うきでるかたち

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展示作品の狙い

 レバーを操作して平らにしてから、手足や体を押しつけてみましょう。押しつけたところがへこんで、スクリーンの裏側ではでっぱるようになっています。この展示では、いろいろな型を取ることができます。

知識プラスワン

【ピンスクリーン】
 この展示の基本的なアイディアは「ピンスクリーン」といいます。ピンスクリーンは、ロシア生まれの映像作家、アレクサンドル・アレクセイエフが1930年代に発明したアニメーション作成のための道具でした。この展示ではボールを使っていますが、ピンスクリーンは、文字どおり虫ピンのような細いピンが無数に使われ、それが白いスクリーン上に垂直に刺さっているようになっています。このピンスクリーンに強い光源を横から当てると、ピンがでっぱっているところは白いスクリーン上に影ができて黒く見え、反対に影ができないようにピンを押し込むと白く見えます(図1)。ピンのでっぱり具合を調節すれば、濃淡をつけることができるのでモノクロの絵が描けるというわけです(図2)。
 アレクセイエフたちは、ピンスクリーン上に絵を描きそれをコマ撮りすることでアニメーションを作りました。ピンスクリーンに描かれる絵には独特の雰囲気があるのですが、基本的にはモノクロの絵しか描けないことやその取り扱いに大変手間がかかるので、使っている作家は多くないようです。
【ピンスクリーンとデジタル】
 この展示では、使われているボールが大きいので細かな表現ができません。たとえば、大人の手であればなんとか手の形が出ます。しかし、小さな子供の手だと数個のボールが動くだけで、手かどうかもわからないでしょう。これは、デジタルカメラで撮る写真の画素数の違いと同じです。同じ大きさのスクリーンなら、大きなボールを使っていればスクリーン上に並んでいるボールの合計数は少なく、反対に小さなボールを使えば合計数は多くなります。ボールが小さければ小さいほど、つまり画素数が大きいほど、細かな形まで浮き出させることができます。写真でいえば、すみずみまでくっきりと写ったきれいな写真だということになります。
 理工館4階情報科学のコーナーにデジタルカメラの画素数などについての展示がありますので、是非行ってみてください。

 


【 参考資料 】

参考資料
カナダ国立映画制作庁ウェブサイト
<http://www3.nfb.ca/animation/objanim/en/techniques/pinscreen.php>(英語)
著者 絵と文 学芸員 小塩哲朗

 

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