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展示ガイド

生命の上陸 シダ化石・珪化木・足跡化石

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展示作品の狙い

 大気中で酸素が増加してくると、上空にオゾン層ができ、生物が上陸できるようになりました。これらの化石は、生物の上陸のシンボルとして展示しました。

知識プラスワン

 10億年前以降、光合成を行う藻類が浅い海に広がると、酸素が急速に増加しました。6億年前頃から生物が爆発的に増加しますが、これは酸素の急増が原因であると考える学者もいます。4億年くらい前になると、大気中の酸素が十分増加し、上空にオゾン層が形成され、生命に有毒な紫外線が地表に届かなくなりました。その証拠に、大量のシダ化石が発見されたり、陸上動物が水辺を歩いた足跡が地層の中に残されています。
 4億年くらい前から少しずつ生物は陸上へ進出しました。3億年前には、すでにシダ植物の大森林ができていたようです。木の化石である石炭が大量に見つかるのがその証拠です。また、葉の化石もたくさん見つかります。大量の有機物がこうして地下に閉じこめられることは、二酸化炭素の減少に一役買ったとも言われています。ということは、酸化されずに埋もれてくれた有機物を、人類は、わざわざ掘り出して燃やしていることになります。
 2億3000万年くらい前には、裸子植物の巨木の森ができていました。その1本を輪切りにしたのが、ここに展示した珪化木です。木の幹がそのままの形でめのうやオパールに変わってしまっており、年輪まで残っているのですから、まったく不思議です。アメリカのアリゾナ州には、この珪化木がごろごろ転がっているところがあり、「化石の森 petrified forest」と呼ばれています。
 動物も、すでに爬虫類がいたわけですから、現在と似たような環境ができあがっていたのでしょう。
 これらの化石は、単にそれらの生物が生きていたことだけでなく、オゾン層が生成していたという証拠でもあるのです。

 


【 参考資料 】

全地球史はどこまで解明されたか(1998年)
科学68巻10号(岩波書店)
縞々学(1995年)川上紳一(東京大学出版会)
文 学芸員 西本昌司

 

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