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フーコーの振り子

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展示作品の狙い

 生命館の吹き抜けを利用して、長さ27.9mのフーコーの振り子を設置しました。この装置は地球が自転していることを示す実験装置です。毎朝、直径27cm、81kgのおもりを使った振り子をスタートします。この振り子の振れる向きが地球の自転によって、徐々に変わっていく様子をご覧ください。
 この展示物は生命館1F休憩室の改修工事の関係で2019年9月2日から2020年3月(日付未定)までご覧いただけません。ご了承ください。


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知識プラスワン

どうやって実験したの?
【パンテオンでの公開実験】
 1851年、フランスのフーコーは、自宅の地下室で振り子を使った実験を始めました。振り子が振れる向きは宇宙空間に対して一定です。しかし地球は自転をしていて宇宙空間に対して向きが変わっていくため、地球にいて振り子を見ると、振り子の振れる向きが変わっていくように見えるのです。
 同年3月にはナポレオン3世のはからいにより、パリのパンテオン寺院の高いドームに振り子を設置して行われました。
 パンテオン寺院の振り子は、高いドームから長さ67mのピアノ線に重さ28kgのおもさをつり下げた大がかりなもので、たくさんの見物客がつめかけ、
 地球が自転する証拠を目の当たりにしました。
【フーコーの振り子のしくみ】
 振り子の動く方向を観察していると、ゆっくりと右回りに回転しているように見えます。振り子は、外からの力が加わらない限り、いつまでも同じ方向に振り続ける性質をもっています。そこで振り子が振れる向きは宇宙空間に対して一定になります。しかし、地表面が地球の自転で左に回転しているため、まるで振り子の動く方向が右に回転しているように見えるのです。



【 参考資料 】

参考資料
工作による天体観測(1984)西城恵一、伊東昌市(共立出版)
星座早見盤(2004)名古屋市科学館(名古屋市科学館)
現代天文学講座〈第15巻〉天文学史 (1982) 中山茂(恒星社厚生閣)
文 学芸課天文係

 

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