名古屋市科学館

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ピンホール式プラネタリウム

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展示作品の狙い

 ピンホール式プラネタリウムは、レンズを使わない簡単なしくみです。多面体(または球体)の恒星球に小さな穴をあけ、内側にセットした電球を点灯し、穴を抜けた光がスクリーンに光点を映しだすようにしたものです。大きなドームでの投影や本物の星のようにするどく輝く星は映し出せませんが、手軽なので学校用の小型プラネタリウムや自作キットなどに使われています。

知識プラスワン

【きれいな星を映すには】
 ピンホール式プラネタリウムは簡単な仕組みです。ただし、きれいな星像を得ようと思うと工夫が必要です。ピンホール式プラネタリウムでスクリーンに投影された星像は、実は電球の像です。そこで、よくみると電球のフィラメントの形が映ってしまいます。
 そこで市販製品では、フィラメントが小さく作られた、特殊なプラネタリウム用電球を使うことが多いです。ただし入手が難しく、電源なども特殊になるため自作には難しいかもしれません。そこで、もっと簡単なものを紹介しましょう。
 まず光源として良いのは白熱電球系です。白熱電球は光が全体に広がり、さまざまな方向にあるピンホールをまんべんなく照らすので、プラネタリウムに向いています。一方、LEDは一般に光の指向性が強いので、空の一方向だけが明るくなってしまい、空全体を映し出したいプラネタリウムには不向きです。
 次は大きさです。豆電球の大きさではフィラメントの形が投影されてしまいますから、もっと小さくて明るい電球が必要です。現在入手しやすいものでは、MAG-LITE(マグライト)に代表される小型懐中電灯に内蔵された小型電球が良いでしょう。いわゆる豆電球よりもずっと小さいですから、星を小さく映せます。さらに懐中電灯の頭の部分(レンズやかさ)を外せば、特別に電源部を作ることもなく点灯できるメリットがあります。

 


【 参考資料 】

参考資料
大人の科学マガジン Vol.9(プラネタリウム) (2005) 学習研究社
文 学芸課 天文係

 

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