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銀河の世界

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展示作品の狙い

 この展示室外周は北側入口から右回りに、地球から宇宙の果てまでの天体や事象を並べています。そのスケールは、長さを10倍ずつ大きくしていくパワーズオブテン(10のべき乗)の考え方に沿っています。
 地球、太陽系、星の次の世界は銀河。大型スクリーンでの天の川やさまざまな銀河の映像や、銀河系と天の川、銀河の種類、渦巻銀河の回転、活動銀河核、アンドロメダ銀河、局所銀河群、銀河群と銀河団などを展示しています。


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知識プラスワン

【宇宙の階層構造】
 地球を含む8つの惑星が太陽の周りを回っており、小惑星や彗星、太陽系外縁天体とともに太陽系を構成しています。
 そして、太陽のように自ら光っている恒星が集まって、あるものは散開星団や球状星団となり、こうした星団を含む数百億から数千億個の恒星や星間物質が重力的にまとまって銀河を形成しています。
 銀河は単独で存在するものもあれば、集団で存在するものもあります。
 銀河群:数個から数十個の銀河が直径150万光年程度の範囲に集合したもの
 銀河団:50個を超える銀河が数千万光年ほどの範囲に集合したもの
 超銀河団:これら銀河団がさらに集合したもの
 また、超銀河団では1万個程度の銀河が数億光年の範囲で平面状の壁のような分布をしており、この巨大な壁をグレートウォールと呼んでいます。
 このように銀河は一様に分布しておらず「銀河が集まった領域」と「銀河がほとんどない領域」があります。それはあたかも石鹸を泡立てたときにできる、幾重にも積み重なった泡のような構造に見えます。つまり、泡の膜面たるグレートウォールには銀河が存在し、泡の中の空洞(ボイドと呼ばれます)には銀河がほとんど存在しておらず、これを宇宙の泡構造、または宇宙の大規模構造と呼んでいます。1つの泡は直径が1億5千万光年から2億光年という巨大なものです。
 こうした階層構造は宇宙初期に密度の高いところ、低いところがあり、そこから作られたと考えられています。



【 参考資料 】

参考資料
シリーズ現代の天文学4 銀河I-銀河と宇宙の階層構造(2007)谷口義明他編(日本評論社)
文 学芸課 天文係

 

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